「すぐわかりましたという人間に、 わかったためしはない」小早川隆景
これは個人的にかなり、「うっ」となった言葉です。なぜなら私自身がそういう人間だったからです。
具体的には、相手から言われたことをただ受け取っただけの状態で「わかりました」と言ってしまうことが多かったです。例えばそれが上司からの指示であっても聞いてすぐわかりましたと言って作業を始めるという人間でした。
その指示の目的は?それをすることでどんな結果になる?やり方はこちらがやりたいようにやっていいのだろうか?関係者への調整とかも含めて私がやる?以前はこうやってたけどやりにくかったから手順書変えていいかどうか?
といった感じで確認した方がいいことはいっぱいあります。
それをすべてクリアにした状態で「わかりました」となれば多少トラブルが起きても目的や方針、手順がわかっているので対応できるようになりますが、わかってないと「○○だったのでできませんでした」ってことになってしまい、仕事を進めることが出来なくなります。これでは仕事も出来ず成長も出来ません。
ですのでとりあえず安易に「わかりました」というのはやめ、「指示は受け取ったけどなんだかよくわからないのはなんでだろう、あとで検索してみればわかるかな、まずはどこがわかれば糸口になるかな」と一呼吸おいて考えると、わからない点が見え始めてきます。
そうすれば質問もでき、作業指示者と会話することで指示者も「あぁわかろうとしてくれているんだな、それなら安心だ」と思ってくれます。
それをせず「わかりました」と言ってしまうと「なにがわかったんだ?本当にわかっているのか?」となってしまいます。私自身が安易に「わかりました」といった後に一番やばいと思ったのが「じゃあ自分の言葉で繰り返してもらえる?」と返された時です。
指示内容が正直あまりわからなかったけど検索したりやり始めてみれば何とかなるだろうと考えていていたので、自分の言葉での説明はできませんでした。ですので、正直にそれを話しました。すると作業指示者はこのように言いました。
「わからない部分があれば正直に話してほしい。後で調べると言う事であればそういうことも言っていい、調べるよりもわかりやすい資料を渡すことが出来るかもしれないからだ。自分で調べたり試行錯誤することもいいことだが、効率的に仕事を進めることも大事だ。だから不明点や進めるうえで障害となりそうなことは最初のうちに解決して作業に着手した方がいい。」
なるほど、確かにそうだと感じるとともに、いままでわかったふりして自分の首を絞めていた自分が「なにやってたんだか私は・・・」と思えました。
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