【リサーチ思考の原点】江戸時代の格言「観察は知の始まり」に学ぶ、成果を生み出す情報収集術
現代は「情報過多の時代」と言われます。インターネットを開けば、検索結果、SNS、ニュース、動画など、無限とも思える情報が流れ込んできます。しかし、その一方で「情報は集めているのに成果につながらない」「調べたはずなのに判断を誤った」という声も少なくありません。
その原因は、多くの場合「観察」が足りていないことにあります。ただ情報を集めるだけでは、本質的な理解には至らないのです。
この問題に対して、驚くほど本質的な示唆を与えてくれるのが、江戸時代の偉人・伊能忠敬の測量思想に由来する次の格言です。
江戸時代の格言「観察は知の始まり」とは
「観察は知の始まり」
— 伊能忠敬(いのう ただたか)
出典:『測量記』『伊能測量日記』などに見られる測量思想
伊能忠敬は、50歳を過ぎてから本格的に測量を学び、日本全国を歩いて日本地図を完成させた人物です。彼の測量の根幹にあったのが、「まず現地をよく観ること」「数字や記録よりも先に、事実を自分の目で確かめること」でした。
この思想を端的に表したのが、「観察は知の始まり」という考え方です。つまり、知識や判断、戦略の出発点は、机上の情報ではなく、現実を丁寧に観ることにあるという意味です。
なぜ今、「観察」がリサーチ思考に不可欠なのか
現代のリサーチは、検索エンジンやAIツールを使えば一瞬で完了したように感じてしまいます。しかし、それらはすべて「誰かがまとめた二次情報」です。
伊能忠敬の時代には、地図も測量データも存在しませんでした。だからこそ彼は、自分の足で歩き、風景を見て、地形の変化や人々の暮らしを観察し、そこから知を積み上げていったのです。
この姿勢は、現代のビジネス、マーケティング、子育て、自己成長など、あらゆる分野に応用できます。
【体験談】私が「観察不足」で失敗した現代のエピソード
ここで、私自身の体験談を一つご紹介します。
以前、ブログ運営に力を入れ始めた頃、「SEO対策にはキーワード選定が重要だ」と知り、検索ボリュームの大きいキーワードを必死に集めて記事を書いていました。しかし、アクセスは思うように伸びませんでした。
原因を調べるために、改めて上位表示されている記事を観察してみました。すると、単にキーワードを詰め込んでいるのではなく、読者の悩みや検索意図に寄り添った構成や具体例が丁寧に書かれていることに気づいたのです。
私は「データ」だけを見て、「現実」を観ていなかったのです。この経験から、伊能忠敬の「観察は知の始まり」という言葉の重みを実感しました。
格言を現代に活かす|リサーチ思考の具体的手順
ここからは、この格言をもとに、現代で実践できるリサーチ思考の手順を具体的に解説します。
手順① 先に結論を出さず、現場を観る
まず大切なのは、「きっとこうだろう」という仮説を一度脇に置くことです。検索結果、口コミ、数字を見る前に、実際の現場や対象を観察します。
例えば商品開発であれば、ユーザーがどんな表情で使っているか、どこで迷っているかを観ます。
手順② 数字や情報の「背景」を観察する
データを見るときも、数字そのものではなく、「なぜこの数字になったのか」を考えます。伊能忠敬は距離だけでなく、地形や道の状態まで記録しました。
現代のリサーチでも、PV数や売上の裏にある行動を観察することが重要です。
手順③ 小さな違和感を書き留める
観察の中で生まれる「なんとなくおかしい」「ここが引っかかる」という感覚を無視しないことです。これが新しい知の芽になります。
手順④ 観察結果を言葉にして整理する
観たことを、そのままメモや文章にします。主観でも構いません。伊能忠敬も、詳細な測量日記を残していました。
この方法を実践すると、どう良くなるのか
このリサーチ思考を実践すると、判断の精度が大きく向上します。
私自身、ブログ記事を書く前に「実際に困っている人の声」をコメント欄やSNSで観察するようになってから、記事の滞在時間や反応が明らかに良くなりました。
単なる情報の寄せ集めではなく、「読者の現実」に根ざした内容になるからです。
応用編|観察力をさらに高めるための工夫
さらに効果を高める応用編として、次の方法もおすすめです。
- 一度観た対象を、時間を変えて再観察する
- 他人の視点(初心者・子ども・顧客)で観る
- あえて記録を見ず、記憶だけで振り返る
これにより、表面的な理解から一歩踏み込んだ洞察が得られます。
まとめ|観察から始めるリサーチが未来を変える
伊能忠敬の「観察は知の始まり」という格言は、情報が溢れる現代だからこそ、より重要な意味を持ちます。
調べる前に観る。判断する前に確かめる。この姿勢を身につけることで、仕事も学びも、そして人生そのものも、より確かなものになっていきます。
ぜひ今日から、あなた自身の「観察」を意識してみてください。それが、新しい知への第一歩となるはずです。

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