楽をしたい時代だからこそ響く江戸の格言
現代は「効率化」「時短」「最短ルート」がもてはやされる時代です。
スマートフォン一つで情報は手に入り、努力せずとも一定の成果が得られる環境が整っています。
しかし、その一方で
「なぜか成長している実感がない」
「楽をしているはずなのに不安が消えない」
そんな違和感を抱く人も増えているのではないでしょうか。
そんな現代人に、強く突き刺さる江戸時代の格言があります。
「楽を求めれば道を失う」
—— 上杉治憲(うえすぎ はるのり/上杉鷹山)言行録
本記事では、この言葉を成長論の視点から読み解き、
現代にどう活かせばよいのかを、筆者自身の体験談を交えながら詳しく解説していきます。
「楽を求めれば道を失う」とはどういう意味か
この言葉を残したのは、江戸時代中期の名君
**上杉治憲(上杉鷹山)**です。
発言者と出典
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発言者:上杉治憲(上杉鷹山)
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出典元:『上杉治憲言行録』
上杉鷹山は、財政破綻寸前だった米沢藩を立て直した改革者として知られています。
彼は贅沢を徹底的に戒め、自らも質素な生活を貫きました。
「楽を求めれば道を失う」とは、
目先の楽さや安易さを選び続けると、人は本来進むべき成長の道を見失う
という戒めの言葉です。
なぜ「楽」は成長を止めてしまうのか
楽をすること自体が、すべて悪いわけではありません。
問題なのは、楽を基準に判断する癖が身についてしまうことです。
楽を基準にすると、次のような選択をしがちになります。
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少し難しそうだからやめておこう
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今回は誰かに任せてしまおう
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失敗しそうだから挑戦しないでおこう
これらは一つひとつは小さな選択ですが、積み重なると確実に成長を遠ざけます。
筆者自身の体験談:楽を選んだ結果、成長が止まった話
これは、筆者自身が強く反省した体験です。
仕事で新しい業務を任されそうになったとき、
正直に言えば「面倒そう」「失敗したら嫌だ」と感じました。
その結果、
「今の業務で手一杯なので…」
と理由をつけて、挑戦を避けてしまったのです。
確かにその瞬間は楽でした。
残業も増えず、責任も増えません。
しかし数か月後、周囲が新しいスキルを身につけて評価されていく中で、
自分だけが取り残されている感覚に襲われました。
あのとき楽を選んだ結果、
自分の成長の道を自分で閉ざしていたのだと、強く実感しました。
格言を現代に活かすための具体的な行動手順
では、「楽を求めれば道を失う」という格言を、
現代の私たちはどう行動に落とし込めばよいのでしょうか。
手順①「楽かどうか」で判断している場面を洗い出す
まずは、自分の日常を振り返ります。
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楽そうだから選んだ仕事はないか
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面倒だから後回しにしていることはないか
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成長につながりそうなのに避けていることはないか
紙に書き出すだけでも、自分の思考の癖が見えてきます。
手順② 判断基準を「成長するかどうか」に切り替える
次に、選択の軸を変えます。
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楽かどうか → 成長につながるか
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失敗しないか → 学びがあるか
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今できるか → 将来できるようになるか
この基準で考え直すだけで、選択は大きく変わります。
手順③ あえて「少し大変」な方を選ぶ
いきなり大きな負荷をかける必要はありません。
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少し手間がかかる
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少し緊張する
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少し勉強が必要
この「少し大変」を選ぶ習慣が、確実に成長を生みます。
この考え方を実践して、どうよくなったのか
筆者はその後、あえて避けていた業務に再度手を挙げました。
最初は失敗も多く、正直楽ではありませんでした。
しかし、
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新しいスキルが身についた
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周囲から相談されることが増えた
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自分に自信が持てるようになった
という明確な変化がありました。
何より、
「自分は成長している」という実感が、仕事への前向きな姿勢を生んでくれました。
応用編:さらに成長を加速させる考え方
「楽」と「逃げ」を区別する
休息や効率化は必要です。
しかしそれが「逃げ」になっていないかは、常に自問する必要があります。
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休むことで次に進めるか
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避け続けることで何を失っているか
この視点を持つことで、無理のない成長が可能になります。
定期的に「楽をしていないか」を振り返る
月に一度でも構いません。
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最近、楽な選択ばかりしていないか
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成長につながる挑戦をしているか
上杉鷹山が自らを律し続けたように、
現代人も自分を律する時間を持つことが大切です。
まとめ:楽を捨てた先に、本当の成長がある
「楽を求めれば道を失う」
—— 上杉治憲(上杉鷹山)言行録
この言葉は、努力を強いる厳しい教えではありません。
本当に進むべき道を見失わないための、優しい警告なのだと思います。
楽な道の先には、現状維持しかありません。
少し大変な道の先にこそ、成長と自信があります。
もし今、迷っている選択があるなら、
ぜひこの格言を思い出してみてください。
その一歩が、未来のあなたを大きく変えるかもしれません。

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